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アップセルは、売上を上げるより先に信頼を深める案内

こんにちは。静観です。

コンテンツ販売の流れを作っていくと、フロントエンドの先に「アップセル」という考え方が出てきます。

無料レポートを用意する。
メルマガに登録してもらう。
フロントエンド商品を案内する。
そして、購入してくれた人に、さらに上位の商品や関連する商品を案内する。

この流れの中にあるのが、アップセルです。

昔からアップセルは、売上を伸ばすための大事な仕組みとして語られてきました。
実際、うまく作れば売上はかなり変わります。

ただ、今の僕は、アップセルを「売上を引き上げるための仕掛け」としてだけ見ないほうがいいと思っています。

アップセルは、買ってくれた人に、さらに必要な道を静かに見せる案内です。

ここを間違えると、ただの強い売り込みになります。

せっかくフロントエンドを買ってくれた人に、すぐ次の商品を押しつける。
決済直後に、焦らせるような言葉で迫る。
今買わないと損をするように見せる。

これをやりすぎると、短期的には売上が上がっても、長い目では信頼を減らします。

だからこそ、アップセルは丁寧に考えたほうがいいです。

アップセルとは、上位版を案内すること

アップセルをわかりやすく言うと、フロントエンド商品の上位版を案内することです。

たとえば、パソコンで考えるとわかりやすいです。

容量が小さいものより、容量が大きいもの。
基本モデルより、性能が高いモデル。
通常プランより、より深く使えるプラン。

こうした上位版を案内するのがアップセルです。

コンテンツ販売で言えば、フロントエンドで基礎教材を購入してくれた人に、その先の実践講座や会員サイト、より深い教材を案内するような形です。

たとえば、

  • フロントエンド:noteとブログで発信を始める教材
  • アップセル:メルマガ導線と販売ページまで作る実践講座
  • さらに上位:毎月テーマを決めて整える会員サイト

こういう流れです。

大事なのは、ただ高い商品を案内することではありません。

フロントエンドを買った人が、次に何でつまずきやすいのか。
もっと深く進みたい人に、何を用意しておくと自然なのか。
その人にとって、上位版が本当に役立つのか。

ここを考えることです。

アップセルは、売り手の都合で置くものではなく、買った人の次の一歩を助けるために置くものです。

クロスセルとダウンセルも知っておく

アップセルに近い言葉で、クロスセルとダウンセルもあります。

クロスセルは、関連商品を一緒に案内することです。

わかりやすい例で言えば、ハンバーガーにポテトと飲み物を一緒にすすめるような形です。
ハンバーガーを大きいサイズに変えるのがアップセルなら、ポテトや飲み物を一緒に案内するのがクロスセルです。

コンテンツ販売なら、メイン教材に対して、テンプレート集、チェックリスト、実践ワーク、音声講座などを案内する形です。

ダウンセルは、購入しなかった人に、少し内容を絞った低価格版を案内することです。

ただ、僕はこのダウンセルをあまり多用しなくてもいいと思っています。
使い方を間違えると、「最初の価格は何だったのか」と思われることがあるからです。

もちろん、内容を明確に分けているなら使えます。

たとえば、

  • 通常版:教材本編、特典、保証、フォロー付き
  • 簡易版:教材本編だけ
  • 入門版:一部の章だけをまとめたもの

このように、価格が下がる理由がはっきりしていれば、読者も納得しやすくなります。

ただ、何でもかんでも安い案内を出せばいいわけではありません。

価格を下げるより、なぜその案内が必要なのかを丁寧に伝えるほうが大事です。

アップセルページは長くしすぎなくていい

アップセルの案内ページは、フロントエンドの販売ページほど長くしなくてもいいことが多いです。

なぜなら、すでに一度購入してくれているからです。

フロントエンドの販売ページでは、読者はまだこちらのことをよく知りません。
だから、丁寧な説明が必要になります。

でも、アップセルの場合は、すでに一度商品を買ってくれています。
少なくとも、こちらの商品や考え方に何かしらの興味を持ってくれています。

だから、アップセルページでは、要点を絞ったほうが伝わりやすいです。

伝えることは、だいたい決まっています。

  • 購入への感謝
  • この案内が表示されている理由
  • 上位版で何ができるようになるのか
  • フロントエンドとの違い
  • 今すぐ確認したほうがいい理由
  • 合う人、合わない人
  • 購入後の流れ

これくらいです。

大事なのは、ページを閉じないように強く脅すことではありません。
「なぜこの案内を見てほしいのか」を、丁寧に伝えることです。

「ご購入ありがとうございます。今回の商品をさらに活かしたい方のために、追加の案内を用意しています」

このくらいの温度でいいと思っています。

緊急性は、正直に使う

アップセルでは、緊急性が使われることがあります。

たとえば、決済直後だけの案内。
24時間だけの案内。
購入者限定の案内。
期間内だけの特別価格。

こういうものです。

ただ、ここはかなり注意が必要です。

理由のない緊急性は、読者の信頼を減らします。

「今だけ」と言っているのに、いつも見られる。
「今回限り」と言っているのに、何度も案内される。
「残りわずか」と言っているのに、ずっと残っている。

こういう売り方は、だんだん読者に伝わります。

短期的には反応が出るかもしれません。
でも、長く見ると、静かな不信感になります。

だから、緊急性を使うなら、理由が必要です。

せかすための期限ではなく、案内の条件として自然な期限にする。

たとえば、フロントエンド購入者だけに見てもらう案内だから、決済後のページで一度だけ表示する。
購入後すぐに始めたほうが効果が出やすいから、最初の数日だけ特別案内にする。
フォローできる人数に限りがあるから、一定数で締め切る。

こういう理由なら、読者も納得しやすいです。

ただし、僕自身は、カウントタイマーや強い限定性を多用する売り方は、今の静観の方向性とは少し距離があります。

使うとしても、正直に。
使わないなら、使わないまま丁寧に案内する。

それでいいと思っています。

サンキューページで案内する

アップセルを案内する場所として代表的なのが、決済後のサンキューページです。

商品を購入してくれた直後に、

「お申し込みありがとうございます」
「購入者限定の追加案内があります」

という形で、次の商品を見てもらう流れです。

この時に大事なのは、感謝を先に置くことです。

買ってくれた人は、すでに一度こちらを信頼してくれています。
その直後に、いきなり強い売り込みを見せられると、少し疲れます。

だから、まず感謝。
次に案内の理由。
そして、必要な人だけが読めるようにする。

この順番が自然です。

買ってくれた直後の人には、勢いよりも安心を渡したほうがいいです。

アップセルのページでは、画像や装飾を増やしすぎる必要はありません。
むしろ、伝えたいことがぼやけるなら、シンプルなほうがいいです。

何の商品なのか。
フロントエンドとの違いは何か。
どんな人に向いているのか。
購入後に何が届くのか。

ここが伝われば十分です。

サンキューメールから案内する

サンキューページだけでなく、購入後のメールから案内する方法もあります。

商品購入後に届くメールの中に、ダウンロード情報やログイン情報と一緒に、追加案内のURLを入れておく形です。

この場合も、やり方は丁寧なほうがいいです。

購入直後のメールは、まず商品を受け取るための大事なメールです。
そこに余計な売り込みを入れすぎると、肝心の案内が見えにくくなります。

だから、追加案内は短く自然でいいです。

「今回の商品をさらに深く実践したい方のために、購入者限定の案内も用意しています」

このくらいで十分です。

興味がある人は見ます。
必要ない人は見ません。

それでいいのです。

全員に買わせようとしなくていい。
必要な人に届けばいい。

この感覚でアップセルを作ると、売る側も疲れにくくなります。

アップセルは信頼を深めるためにある

アップセルを作ると、たしかに売上は伸びやすくなります。

フロントエンドだけで終わるより、購入者に次の案内をしたほうが、収入の流れは作りやすいです。

でも、僕が大事にしたいのは、売上だけではありません。

アップセルは、信頼を深める場所です。

フロントエンドで少し学んだ人に、さらに深く進む道を見せる。
最初の商品で物足りなさを感じた人に、次の選択肢を用意する。
もっと実践したい人に、迷わない道筋を見せる。

そのための案内です。

だから、アップセルを作る時は、こう考えるといいです。

この商品を買った人は、次に何で困るのか。
どこで止まりやすいのか。
何があれば、もう少し前に進めるのか。
逆に、どんな人には案内しないほうがいいのか。

ここまで考えると、アップセルはただの追加販売ではなくなります。

売上を上げるためだけのアップセルは、少し冷たいです。
信頼を深めるためのアップセルは、長く残ります。

ひとりで静かにコンテンツ販売をしていくなら、後者のほうがいいです。

目立たなくてもいい。
大きく煽らなくてもいい。
買ってくれた人が、次に迷わないように案内を置いておく。

それだけでも、仕組みはずいぶん強くなります。

アップセルは、売るための仕掛けではあります。
でも、それ以上に、購入者との関係を深める場所です。

そう考えると、言葉も変わります。
ページの作り方も変わります。
案内の温度も変わります。

強く押すのではなく、必要な人にだけ、静かに次の扉を見せる。

そんなアップセルを作っていきたいですね。

感謝しております。