「人生はお金だ」という声を聞いたことのある方は、多くおられることでしょう。そのような考えを抱く人は、お金を得るために多くの時間を仕事に費やします。
仕事のない休みの日でさえ、頭の中はお金を稼ぐことでいっぱいになっているかもしれません。
一方で、「生きていくために最低限のお金があれば、それで良い」と考える方もおられます。
お金を稼ぐことに大きな労力を払わなければならないのであれば、最低限の働きをして最低限のお金を稼ぎ、自由な時間を多く作りたいと思われているのかもしれません。
他方、「お金なんて必要ない」と考えている方さえいます。そのような方の中には、自給自足の暮らしをしておられる方もいることでしょう。では、お金は人を幸せにするのでしょうか。
お金を稼ぐことに執着してしまうと…
お金が好きな方の中には、常に「どうすればお金を稼ぐことができるか」考えておられる方がおられます。
「こんな仕事がいいんじゃないか」「このアイディアは売れる!」と様々な考えを持っておられえうのです。その考えを実行に移し、成功を収める場合もあるでしょう。
脱サラをして、新しい職種に就くことで収入を増やすことができる場合もあります。独学で事業を展開し、考えられないほどの収入を手にするということもあり得ます。その一方で、なかなかうまくいかずに失望してしまう方もおられることでしょう。
今の仕事を辞めて、新しい仕事に就いたのに、思っていたほどお金を稼ぐことができないのです。場合によっては、借金をして新規事業を立ち上げたり、独立していることもあります。
しかし、必ずしも成功するとは限りません。お金を稼ぐことに執着し、失敗してしまうのです。
このようにして、お金を稼ぐことに執着してしまうなら、取り返しのつかない失敗をもたらすことがあります。このような経験をしたり、身近な人から聞いたりするなら、お金が全てではないと思われるのではないでしょうか。
お金をたくさん稼ぐことが幸せなのか
「お金があれば、どんなものでも買うことができる」「お金で全て手に入れることができる」という意見を聞かれたことはあるでしょうか。
テレビや雑誌、書籍などで聞いたり見たりされて方もいることでしょう。お金を持つことで、大きな家に住み、高級車に乗ることもできます。
そして、良い食事を食べ、高額な医療を受けることも可能になります。子どもがいるならば、有名学校への進学や、価値の高い教育を学校以外で受けさせることもできるでしょう。これらのことは、幸せという感情につながるのでしょうか。
その瞬間は幸福に満たされるかもしれません。高級なものを買った満足感や、自分の力でこれだけのことができるんだという感情に満たされることでしょう。
しかし、そのような感情は長続きしないのではないでしょうか。短ければ1日のうちに、長くても数年のうちに気失せてしまうと思われます。
これらのことを考えると、お金をたくさん持って多くのものを手に入れるということが幸せにつながるとは考えられないのではないでしょうか。一時の満足感であれば、別のものでも得ることができるでしょう。一瞬の喜びを得ることはできても、ずっと続く幸せはなかなか手に入らないのです。
お金をもっていないことが幸せにつながるのか
「お金をたくさん稼いでも幸せにならないのなら、お金なんて稼ぐ意味はない」と思われるでしょうか。決してそのようなことはありません。
お金がなければ、住む家も持つことができませんし、空腹を満たすことも難しくなるでしょう。お金がなければ、基本的には生活をすることができないのです。
「お金を持っていない」という言葉の意味が、どのようなものなのか考えなければなりません。1円も持っていないのでしょうか。そんなことはないはずです。
恐らく、欲しいものがあるけれど、やりたいことがあるけれど、それを実現するためのお金を持っていない、という意味なのではないでしょうか。生活するためのお金は、誰もが必要なのです。
まとめ
お金は人を幸せにするのか、という疑問に対する明確な答えを得ることは難しいでしょう。お金に対する考え方は、人それぞれ変わってくるからです。
お金を稼ぐ前は、お金が全てだと考えていても、実際に稼ぐようになってからはそれほど必要なものではない、という考えに変わる方もおられます。反対に、お金はいらないと思っていたけれども、稼ぐようになってからさらに欲しくなっていった、という場合もあります。
これらのことから考えると、お金を稼ぐことが幸せにつながるかどうかは、その人次第ということになります。しかし、共通している事柄もあるのではないのでしょうか。
それは、自分自身の中でお金をどのような位置に保つか、ということです。お金がいらないと思えば、生活するのに必要なだけにとどめて、残りの時間を好きなことに費やせば良いのです。自分が幸せだと思える位置にお金を置くことで、その人の日々の生活は今まで以上に満たされていくのではないでしょうか。
Originally posted on 2017年4月2日 @ 10:49 PM