失回避思考を優先する「四つのロー・ファースト」

「儲ける」より「損をしない」発想

ある著名な自己啓発作家であるトニーロビンズという人の著作によれば、優れた投資家達を、40年あまりも研究した結果、四つの大原則を発見した、ということです。

その四つの大原則を言い換えると、

 1.「ローロス」まずは損失を出さないようにする
 2.「ローリスク」を前提にハイリターンを求める
 3.「ロータックス」租税効率を追求する
 4.「ローインベストメント」投資を分散する

となり、すべて「ロー(LOW)」という言葉に集約されます。即ち、たくさん「儲けよう」という発想ではなく、とにかく、損が出ない工夫に徹するという基本的な考えからすべての基本であり、そこから、出発するということです。

尚、「ファースト(FIRST)」というのは、「何よりも優先する(一番に持ってくる)」と言う意味です。あの「アメリカンファースト」と同じ用法です。

身近な事例に置き換えて、解説します。

例えば、一般のサラリーマンや経営者の場合です。

1.「ローロス」まずは損失を出さないようにする

「ローロス」とは、初期の段階の時点から徹底的に「低く損失を抑えること」を考えるということです。 例えば、友人、知人から株式や不動産の購入をすすめられた場合、大半の財産や貯蓄をその購入に投資しないことです。

分散し、しかもその額もできるだけ抑えます。このような投資は将来どうなるかは、 誰にも予測が困難です。「儲かること」のことばかかり期待するのではなく、損した場合」のことを 充分に計算する必要があります。そのように考えると、一つの投資案件にすべての予算をつぎ込むといようなことはできないはずです。

経営者の仕事に対する時間配分も同じ原理が働きます。人材発掘・教育、資金繰り、新規商品の開発、新市場の開発などいろいろな分野がありますが、どの分野を重点的に行なうのか。時間はお金と同じような価値があります。そこで時間配分も、一つのことに多大の時間をかけないように、ローロスに徹してください。

そうるすことで、「低く損失を抑えること」が可能です

 

2.「ローリスク」を前提にハイリターンを求める

より多く儲けたい時は、より多くのリスクが前提となるなどと思わないことです。より少ないリスクで多くの儲けを狙うことも可能なはずです。

例えば、ある商品を格安で入手できるルートを発見し、これをネットで販売することになりました。しかし、そのためには、最低100個は仕入れるのが条件です。

絶対ヒットする商品だというお墨付きの商品だそうです。そこで、条件を付けます。そこまで自信のある商品なら試しに仕入れましょう。但し、半年以内に完売できない時は、その半分の数量の返品を認めてもらうのです。

こうすることで、うまく売り抜けることができれば、ハイリターンが期待できます。一方、万一売れなくてもリスクは半分に抑えることができるのです。

会社として仕入れを行なう場合も同じです。好条件で仕入れられる場合でも、万一を考えて特約をつけることでいざという時に返品ができるようにするのです。その分、若干高くなったとしても後の損失や過剰在庫の処分にかかる費用を考えるとそのような条件をつけるべきでしょう。

そして、もしたくさん売れた場合は、ハイリターンを得ることも可能です。

サラリーマンの社内ベンチャー事業を事例にあげます。社内ベンチャーに応募します。しかし、万一、失敗した場合でも、最低限元の職場や待遇は保証してもらうことを前提にチャレンジするのです。そうすることで、うまく行ったらハイリターンで事業部長の椅子か別会社の社長の地位と収入を得ることがが可能です。

一方、万一失敗したとしても最低限、元の地位には戻れることを前提にチャレンジするということです。そのような条件が交渉できない場合は、そのような無謀な挑戦は止めるべきでしょう。
新規事業の成功率は低いのが相場なのですから。経営者の立場で言うと、そうすることでできる人材を確保しながら、チャレンジさせることになります。

本当に賢い人材ほど、無謀な社内ベンチャーに参加することはないはずだからです。

 

3.「ロータックス」租税効率を追求する

ある投資をした時に、見た目の利益は大きくても、そこで多額の税金を払うようでは思うように手元にお金を残すことができません。できるだけ節税できることを前提にすることです。儲かる金額の量やその内容を十分検討する必要があります。

日本でも米国でも大きな利益を得ると、およそその半分を税金で持っていかれます。税引き後の収入を計算した上で投資するべきです。年金や学資積立など税制面で優遇のある投資物件というのがあります。
そのようなことを事前に調べた上で税引き後の儲けに注目して投資をしてください。

サラリーマンがダブルワークと称して、週末起業する場合では、その収入は妻名義とし、年間100万円程度に抑えるなどということも考えられます。

このようにこの際、徹底的に税制面のことも調べた上でお金儲けを考えてください。

会社の経営者の場合、複数の事業に投資することになります。本業以外の事業にも投資します。会社で言うと、人材投資もその一つです。一人の人材だけに昇進の機会を与えることなく、複数の人材に投資することでいざというときの人材の流出に備えます。

 

4.「ローインベストメント」投資を分散する

インベストメント=投資物件には様々なものがあります。外貨、株式、不動産、貴金属、販売権などいろいろです。一つのものに重点的に投資しないでこれを分散します。

外貨としては、米国ドルでの預金もしますが、例えば、一方でユーロドルの預金もします。これは専門的な言葉で言うと「ポートフォリオ」と言います。どこかで損をしてもどこかでその損を補填できるように投資するのです。

事業を複数行なう、多角化するのもそういう意味で投資の分散ということにつながります。うまくいかない事業もあるかもしれませんが、全体としてバランスを取ることで利益を確保するのです。

投資を分散することで、その割り算効果によって、結果的にローインベストメントとなり、リスクを減じることが可能です。

まとめ:

この四つに共通するキーワードが「ロー(LOW)」という言葉です。「ロー○○○○ファースト」という
言葉に集約されます。本当のお金持ちは「儲ける」前に「損をしないこと」を前提に動いていることを
肝に銘じているのです。トニーロビンズの言葉を一言に集約できたとすると「ローファースト」です。