テーマやターゲットを決め、キーワードの設定ができると、あらかた記事を書くために必要な準備は整ったといえます。
しかし、何の知識もないままライティングを始めると、それなりに記事を書くことはできても、検索上位を狙い、さらには読者に響く内容にまとめるまでには至りません。
ここでは、ライティングに入る前に知っておきたい検索上位を狙うための秘訣について、お伝えします。
SEOとは
検索で上位を狙うには、SEOと呼ばれる技法を用いることが重要です。
なぜなら、「SEOを制する者は世界を制す」とまでいわれるほど、SEOは世界中のWEBコンテンツ提供者にとって、欠かすことのできないものだからです。
そのSEOとはいったいどのようなものなのか。
SEOというのは、『Search Engine Optimization』の頭文字を取ったもの。和訳では『検索エンジン最適化』といわれています。ですが、これだとわかりづらいので、検索エンジンの結果で上位を獲得するための手法(技術)のことだと覚えていただければいいと思います。
さて、あなたは普段、インターネットで何か検索をするときに、検索エンジンは何を使っているでしょうか。
Googleですか? Yahoo!ですか? それともBingでしょうか? 他には、NAVERなどもありますね。
現在、日本で使われている検索エンジンの主流は、GoogleとYahoo!の2種類です。国内のシェア率では、Googleが約60%、Yahoo!が約40%といわれています。一部では、Googleが90%とも。
どちらにしても、Googleが優勢であることには変わりありません。
最近では、iPhoneでお馴染みとなったSiriの検索エンジンのBringも、普及率を上げているようです。
しかし、Googleから乗り換えるほど、取り立てて大きな差別化が図れているかというと、そういうわけではないため、まだまだ国内においてはGoogle、次いでYahoo!の牙城を崩すまでには至っていません。
このように、検索エンジンにはいろいろな種類があります。
ですが、数字で見ても市場の半数以上を握っているGoogleは強く、SEOも根本的にはGoogleの企業理念やガイドラインに即したものを取り入れることが多いのが現状です。
ですから、
SEO=Googleの検索結果で上位表示させる技法
と考えていただいても、差し詰め間違いではありません。
では、なぜSEOが大切なのかといいますと、それはGoogleが掲げる企業理念の根本に『ユーザーファースト』があるからです。
インターネットユーザーには、それぞれに何かしら知りたいことや得たい情報があり、インターネットにアクセスします。そこで、知りたかった答えや欲しかった情報に、大した時間もかけずに辿りつくことができれば、生活の潤いであったり、質の向上に繋がります。
Googleでは、いつでもユーザーが求める情報を、良質な情報で応えることを第一にすることにより、悪質なWEBサイトやコンテンツを排除するようにしているのです。
それを実現するためにGoogleでは、WEBサイトやコンテンツに対し評価ランクが設けられています。付けられたランクが高評価であれば、検索結果でも上位表示されやすくなります。そのため、個人を含め各社が高い評価を得て、尚且つ検索結果のトップに入ろうと日夜競争しているのです。
ユーザー第一主義を掲げ、それを貫くGoogleは、自社で提供している検索エンジンにも、その理念が反映されています。
その顕著な例が、前出のランク付けです。
このランクの付け方は、Googleの検索エンジンに組み込まれた内部プログラムによって、インターネット上にあるWEBサイトやコンテンツの情報を自動収集するところから始まります。これをクローリングといいます。
クローリングで収集された情報は、ページ単位で目次(インデックス)が割り付けられ、Googleの検索エンジンに登録されます。
その際に、ページごとにランク付けが行われるのです。
ユーザーにとって有益性の高い情報を発信しているWEBサイトやコンテンツであれば、良い評価を付け、ユーザーがアクセスしやすいように環境を整える。
それが、Googleが自社の使命として捉えている活動の一つです。
そして、SEOは、Googleのその理想を後押しするための技術なのです。
SEOライティングとは
SEOの技法を取り入れたコンテンツの作り方や、文章の書き方のことを『SEOライティング』といいます。
とはいえ、そう言われてもわかりにくいのが本音でしょう。
簡単に言うなれば、検索に引っかかりやすく、どのユーザーが見ても何の記事かがわかりやすいコンテンツや文章の作り方。それがSEOライティングです。
検索をしたときに、まず目につくのがコンテンツのタイトルです。次に、見出し。そして本文です。
SEOは、検索上位を狙うための手法ですから、タイトルや見出し、本文それぞれが、ユーザーにとって有益性があるかどうかが評価の基準になります。
つまり、ユーザーがタイトルや見出しを見るだけで、「ここに欲しい情報が載っている」とわかるものでなければならないということ。
それがわかる方法として、検索キーワードを使ったタイトルや見出し、本文の作成です。
たとえば、国内旅行のブログで、桜の名所を紹介するコンテンツを作る場合。
キーワードは、『国内』『旅行』『桜』『名所』が使われます。
タイトルにこれらのキーワードを入れるだけで、国内旅行で桜の名所に関するコンテンツだということがわかります。
また、見出しにも『桜』『名所』『〇〇』のように場所や沿線の名称と組み合わせることにって、〇〇沿線の桜の名所を扱う記事が書かれていることが見て取れます。
本文内にも随所に、そうしたキーワードを入れることによって、その文章が桜の名所のテーマからブレることなく、良質な記事づくりに役立ちます。
SEOライティングでは、キーワードの取り扱い以外にも、次の7点に注意します。
- コンテンツのタイトル文字数
- タグを正しく使う
- 代名詞は極力使用しない
- キーワードの類語も使用する
- ブログだけでなくコンテンツのURLにもキーワードを含める
- ディスクリプションにもキーワードを入れ込む
- 画像の説明書きにもキーワードを使用する
コンテンツのタイトル文字数
コンテンツのタイトルは、ユーザーの検索結果に表示されるものです。
長ったらしいものでは、表示文字数を超え『…(三点リーダー)』となって表示されてしまい、何の記事なのかがわからなくなります。
表示される文字数は、検索エンジンによって異なります。
- Googleの場合…28文字(全角)
- Yahoo!の場合…35文字(全角)
- Bingの場合…29文字(全角)
表示可能文字数が一番少ないGoogleの28文字に留めるようにしましょう。難しい場合は、28文字以内にキーワードを入れるように作りましょう。
タグを正しく使う
見出しには、大見出し・中見出し・小見出しがあります。
タグは、それぞれの見出しを設定するためのもので、HTML言語で記述します。
使用するタグは、それぞれの見出しごとに種別が異なります。
- h1=大見出し
- h2=中見出し
- h3=小見出し
見出しは、大見出し>中見出し>小見出しの順で設定し、この3つを1グループ、あるいは1段落として使います。
ですので、ひとつの記事のなかで、いくつもの段落に本文を分ける場合は、大見出しから小見出しまでの1グループを繰り返し使用するのです。
また、記事の内容によっては、大見出しと中見出しだけを使い、小見出しを使わないこともあります。
代名詞は極力使用しない
文中で、ある語句を指す際に「あれ」「それ」「これ」といった言葉に置き換えて使うことがあります。
私たちは、これら代名詞が検索ワードを指している場合、全体の文章の流れからその語句が何を指しているか、判別できます。ところが、Googleのプログラムがコンテンツの中身をチェックするとき、置き換えられた語句や文と代名詞が同じ意味を指していることが理解できません。そのため、Googleのプログラムでは、代名詞を全く異なる意味を持つ別の語句として認識してしまうのです。
このことから極力、代名詞を使うことは避けるようにします。
ただし、文章を読んだときに読みにくさや、違和感を感じるようであれば、代名詞に言い換えてもかまいません。この場合、読者の読みやすさを優先しましょう。
キーワードの類語も使用する
コンテンツの中で、何度もキーワードを使用しすぎると、逆に読みづらさが出てしまうことがあります。
そうしたときは、キーワードの類語や表現の仕方を変えてみるというのも別の角度からの検索にヒットしやすくなります。
たとえば、テーマパークの『フリーチケット』を『フリーパス』、『1dayパス』などのように、別の語句の同じ意味を持つものに変えるのです。
同じ意味を持つ言葉でも、ユーザーによって使用する語句が異なることがあります。
これを『表現のゆれ』といいます。
検索エンジンでは、こうした表現のゆれは、別の語句として捉えることがあります。
同じような検索意図であっても、記事に使用しているキーワードが、検索語句と合致していないというだけで、検索にヒットしなくなるのです。
表現のゆれを取り入れることにより、わずかな言葉の違いでヒットから外れるのを防ぐことが可能です。
ブログだけでなくコンテンツのURLにもキーワードを含める
ブログを作る際、URLには何のブログかわかりやすい言葉を使います。それと同じように、コンテンツのURLにも、何のコンテンツかわかりやすい名前を付けましょう。
たとえば、ペット情報に関するブログなら「pet」という言葉を使うでしょう。
ペットの餌についてのコンテンツを作る場合、「pet_food」や「petfood」とするだけでも、そのコンテンツが何の情報を提供しているのかがわかります。
ディスクリプションにもキーワードを入れ込む
ディスクリプションは、ユーザーがコンテンツにアクセスするときの目安となるものです。
多くのWEBサイトやコンテンツでは、それぞれにディスクリプションを設け、その内容についての記述がされています。
ディスクリプションの中に、検索キーワードを入れることによって、検索エンジンでサーチした時にヒットしやすくなります。また、ユーザーが求めている情報が掲載されているのかどうか、ユーザー自身が判断しやすくなります。
Googleのプログラムでは、ディスクリプションとコンテンツ内容がマッチしているかどうかもチェックしています。そのため、ここにもキーワードを含むとスパムコンテンツではないと判断してもらえます。
画像の説明書きにもキーワードを使用する
コンテンツの中に画像を差し込むことがあります。
その場合、何かが影響してユーザーが利用している機器に、画像がきちんと表示されないことがあります。
その際、そこにどんな画像が埋め込まれているのか説明文が表示されます。
Googleのプログラムでは、画像識別とともに、説明内容もチェックされています。これは、コンテンツの中身(見出しや本文)との整合性が保たれているかどうかが判断されているのです。
説明書きにキーワードを入れることによって、コンテンツ内容と合致していることを示すことができます。
SEOはバランスが大切
SEOでは、設定したキーワードをどう使うかが大事。ですが、やたらとキーワードを多用するのは、避けなくてはなりません。
そこに自然にキーワードが存在しているように書くことが大切です。
文章の流れが不自然に感じられるようなキーワードの使い方をしていると、Googleのプログラムに無理にアクセスアップを狙おうとしている悪質なサイトだと認識されかねません。
また、ユーザーも読む際に、非常に読みにくくなり、結果ユーザーの早期離脱に繋がります。
バランスよく、程良く使うようにしましょう。
書いた記事を目だけで追うよりも、声に出して読んでみると、違和感に気づきやすいですよ。
まとめ
SEOライティングは、Googleのプログラムの更新内容によって、重点を置くところが変わります。
しかし、そうした更新内容は表立って公表されないため、日々ライティングの際に、今回お伝えしたことに注意していただくと良いでしょう。
では、今回のまとめです。
- Googleの理念に合わせて対応する
- ユーザーにとって読みやすい、わかりやすくを意識する
- タイトル文字数やタグに注意する
- バランスに注意する
- 音読して、文に不自然さがないか確認する
Originally posted on 2018年4月13日 @ 9:16 AM